家づくりを進める上で、「まずは土地を探そう」と思っていませんか?
でも、その前にやっておきたいのが家づくりにかける総予算の設定と、「費用感の把握」です。
今回は、具体的に家づくりを進める前に、土地と家それぞれにかかる費用の“全体像”をつかむことについてお伝えします。
なぜこのステップが大切なのか?
家づくりにかかる費用は、大きく分けて
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土地にかかる費用
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建物にかかる費用
の2本柱です。
この2つ、バランスを間違えると、
「希望の家が建てられない」
「いい土地に出会ったのに、家にかけるお金が足りない」
といった落とし穴にはまることに。
だからこそ、土地と建物、それぞれにどのくらいのお金がかかるのか、まずはざっくりでも把握しておくことがとても大切なんです。
①気になるエリアの「土地相場」を調べよう
まずは、希望エリアの土地価格の相場を調べてみましょう。
おすすめのチェック方法はこちら:
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athome、HOME’Sなどのポータルサイトで似た条件の物件や土地相場を検索
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実際に売りに出ている土地の「坪単価」をチェック
「40坪くらいで、駅から徒歩10分以内だと◯◯万円くらいかな」
というイメージがつかめればOKです。
この段階で、具体的な土地に狙いを定めて、不動産業者に連絡を取るのはお勧めしません。
②どんな暮らし・家を目指すか、方針をざっくり決めよう
家にかかる費用は、どんな家に住みたいか、どんな暮らしをしたいかで大きく変わります。
家づくりのモチベーション、家づくりの進め方、暮らしのイメージを書き出して、イメージを広げましょう。
具体的な方法については「家づくりの方針のつくり方」 を参考にしてみてください。
ここでは、まだ具体的なプランまでは決める必要はありません。
ただし、「自分たちがどんな暮らしをしたいのか」「どんな場所、どんな家に住みたいのか」を考えておくと、次のステップがぐっと進めやすくなります。
③気になる建築会社にヒアリングしてみよう
「ハウスメーカーや工務店に話を聞くのは、まだちょっと早いかも…」
そう感じる方もいるかもしれませんが、実はこのタイミングで一度相談してみるのがおすすめです。
建築会社に相談することで、次のような情報が得られます:
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建築費用の大まかな目安(坪単価や総額のイメージ)
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自分たちのこだわりを反映させた場合に、どれくらい追加費用がかかるか
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各社の仕様や標準グレードの違い
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土地の条件によって建築費が増減する可能性と金額感
建築会社としては、具体的なプランがなければ正確な金額は出しづらいもの。
ですが、プロの目線から見た費用の「誤差の感覚」は、施主が思っているよりも小さく、十分参考になります。
ただし、建築会社としては横並びで他社と比較されている状態でざっくりした条件の金額を伝えるときは、安く伝えないと損する状況です。会社、担当者のスタンスにもよりますが、額面通りに捉えないことも必要です。
可能であれば、その会社が実際に建てた家と、その最終金額を教えてもらえると、より具体的なイメージがつかめますよ。
こうした情報を把握せずに土地を購入してしまい、「土地に予算をかけすぎてしまい、建物に十分なお金を回せなくなった…」というケースがよく見られます。
だからこそ、建築会社へのヒアリングはこの段階で。
焦らず、でも着実に進めていきましょう。
④この段階で「具体的な土地探し・建築プラン」はしないのがコツ
実際に土地情報を見ると、「いいかも!」とテンションが上がってしまうもの。
でも、まだ予算の振り分けが定まっていない段階で土地を決めてしまうと、建物にしわ寄せが来て後悔のもとに。
このステップでは、
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土地にかかる費用:○○万円くらい
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建物にかかる費用:○○万円くらい
という全体感をつかむことが目的です。
動きすぎず、でも情報収集はしっかりとがポイント。
まとめ|限りある予算を効果的に配分するために「家にいくらかかるのか」をつかもう
家づくりにおいて「お金の不安」は、常につきまとうものです。
でも、土地と建物、それぞれの費用感をざっくり把握しておけば、
「予算内でどこにどれだけ使えるか」
「自分たちの理想をかなえるには、何を優先するべきか」
が見えてきます。
次のステップでは、実際の予算振り分けへと進んでいきましょう。